電気式?ガス式?洗濯乾燥機の種類やメリットデメリットをわかりやすく解説

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電気式?ガス式?洗濯乾燥機の種類やメリットデメリットをわかりやすく解説

「洗濯したら外干しすればいい。」
「雨の日は室内干しするから大丈夫!」

などの理由で、家電の中では検討を後回しにされがちな洗濯乾燥機。実は多くのメリットがあることをご存じですか?洗濯乾燥機を実際に使ってみると、QOLの向上と衛生の観点で優れていることを実感できるはずです。

そこで本記事では、洗濯乾燥機を利用するメリットや種類の特徴などをコンパクトかつわかりやすくまとめました。洗濯乾燥機の購入をご検討されている方は是非ご一読ください。

実はすごい!洗濯乾燥機の知られざるメリット

乾燥機のメリット

洗濯乾燥機を導入することは以下のようなメリットが考えられます。

季節性の問題や天候に柔軟に対応できる

日本には美しい四季があります。衣替えをするように移り変わる自然の情景は、古くから日本の情緒として親しまれてきました。ところが洗濯物にとって、四季の環境変化は「最悪の天敵」を増やしていると言わざるをえません。その正体は「湿気」です。

日本のほとんどの地域では温暖湿潤気候に分類されており、春・秋は雨を連れてくる停滞前線や移動性高気圧、移動性低気圧が交互に上陸。梅雨や秋雨を巻き起こします。一方、夏・冬は季節風が海から吹いてくるため、これまた雨が多いのです。

雨が多いということは、世界的に見ると「洗濯物が乾きにくい」国であるということ。外干しができないと洗濯も溜めてしまう…なんてケースは日本ではよく見られる光景なのではないでしょうか。

この点、洗濯乾燥機があれば全て解決します。季節、天候問わず好きなタイミングで洗濯できますし、干す手間も省けます。日常の動線にある家事が効率化できると、思わず感動してしまうかもしれません。

常に衛生的に安心して使える

湿気が多いことは、乾かないだけでなく「雑菌の繁殖」問題を引き起こします。ダニなどの虫にとっても非常に過ごしやすい温度環境ですので、知らぬ間に菌と虫がたくさんいることも…生乾き臭の原因となったり、衣服の傷むスピードが速くなってしまうので、できれば対策したいですよね。

洗濯乾燥機は最大70℃程度まで上がる熱風を吹きつけ続ける仕組みのため、60℃前後で死滅するといわれている「雑菌」「ダニなどの虫」は確実に対策できるでしょう。洗濯槽のカビ汚れもほぼ自動で対策できたり、花粉や黄砂も吹き落とすので、非常にクリーンな状態で洗濯物が仕上がります。

セーターや化学繊維などの繊維素材によっては乾燥機に適していない場合もありますが、この点だけクリアしておけばQOLが上がることは間違いないでしょう。

「電気式」の洗濯乾燥機は形状と乾燥方式に種類がある

電気式洗濯乾燥機

洗濯乾燥機には縦型とドラム型の2種類があります。

縦型洗濯乾燥機

上から洗濯物を入れ「かくはん水流によるもみ洗い」を行なう洗濯機。
大量の水でもみ洗いをするため、高い洗浄力を保ちながらコンパクトサイズのモデルが多いこと、価格がドラム型に比べると比較的安価であることが特徴です。

ですが、乾燥機能はドラム式に比べると劣るので、乾燥機能をあまり使用しない方や、洗浄力重視の方へおすすめです。

  • 注意事項:かくはん水流のもみ洗い:たて型洗濯機の中にあるパルセーターと呼ばれるかき混ぜるための羽を回転させることにより水流を生み出し、衣服同士をすり合わせて洗う方法のことを言います。

ドラム型洗濯乾燥機

横から洗濯物を入れてドラムを回転させ、洗濯物を持ち上げ落とす「たたき洗い」とドラムを振動させて洗濯物同士をすり合わせて洗う「もみ洗い」のWアプローチをおこなう洗濯機。一般的にイメージされる洗濯乾燥機はこちらなのではないでしょうか。

洗濯に使用する水が少なく節水効果が高いこと、ドラムを回転させながら乾燥させるため、縦型に比べてムラなく、短時間でふんわりと仕上げられることが特長です。また衣類同士がこすれ合うことも少なくやさしく洗浄できるため、衣類のダメージを軽減できる嬉しい特徴も兼ね備えています。

反面。本体サイズの大きいモデルが多く、充実した機能と相まって比較的高額な商品が多いことでも知られています。コストとの折り合いがつく場合、日常的に乾燥機能を使用したい方はドラム式がおすすめです。

    取れる汚れランニングコスト初期費用設置スペース
たて泥など高い低い狭い
ドラム皮脂など低い高い広い

全然違う!?2種類の乾燥方式

洗濯乾燥機 乾燥方式

電気式の洗濯乾燥機の「乾燥方式」は大きく2種類あります。

ヒーター式

ヒーターで80度前後まで空気を温めて洗濯槽に送り、温められた湿った空気を冷やし排気する仕組みの乾燥方法です。ドライヤーのように乾かすイメージです。 主に縦型洗濯乾燥機に採用されている方式で、本体サイズがコンパクトな点が特徴です。

ですが、洗濯槽内が高温になることで衣類の縮みや傷みが出てしまうこと、洗濯槽内の温度が下がるまでドアの開閉ができないなどのデメリットがあります。

ヒートポンプ式

洗濯槽内の空気を60度前後まで温め除湿しながら、熱交換器で循環しながら乾燥させていく乾燥方法です。主にドラム式洗濯乾燥機に採用されている乾燥方式で、低い温度で乾燥するため衣類の傷みや縮みが少ないながら乾燥スピードが速く、省エネである点が特徴です。

またヒーター式と比べて洗濯槽の温度が高くならないため、乾燥途中にドアの開閉ができます。 ですが比較的低温で乾かすことから除菌力は劣るなどのデメリットがあります。

    ランニングコスト初期費用衣服のダメージ
ヒートポンプ式低い高い低い
ヒーター式高い低い高い

最も質の高い洗濯乾燥機は「ガス式」

ガス式

電気式の洗濯乾燥機に対して、日本にはガス式の洗濯機もあります。
日本国内ではリンナイ株式会社が販売しているガス式衣類乾燥機「乾太くん」 が国内シェアNo. 1を独走しており、聞いたこともあるかもしれませんね。洗濯機としての性能を考えた場合、ガス式は最高レベルと言って良いでしょう。

電気式を遥かに凌駕する温風の質

一般的な電気式洗濯乾燥機は、50℃あたりから徐々に70℃の温度へと上昇していきます。庫内温度が最高温度に達するまでは時間がかかるということです。

ところがガス式の場合、運転開始ボタンを押した瞬間からものの数秒で60℃に到達、最終的には80℃〜100℃の高音風を吹き出します。この高い温度の温風は、シンプルに水分を飛ばすパワーが高いことが一目瞭然ですよね。

さらに以下の2つの理由により、電気式で発生しがちな「乾きムラ」や「半乾き」などもほとんど発生しません。

  • 温風の流れが機体の前側から背面側の方向へと流れるため、全体に満遍なく風が行き届く
  • 湿った空気を排出する筒が取り付けられているため、常に乾いた空気を当て続けられる

高温ならではの圧倒的な除菌力

当然ながら、電気式洗濯乾燥機より高音なので「除菌力」の面でも高い効果を発揮します。

モラクセラ菌

これまで生乾き臭の原因である「モラクセラ菌」は、60℃前後で死滅するといわれていました。しかし愛知学院大学の河村好章教授の実験によると、常温の25℃で3000万匹付着していたモラクセラ菌が、60℃で7万匹残り、80℃の段階でようやくゼロになったことが確認されました。
※引用:「梅雨時の洗濯物の生乾き臭、原因は「モラクセラ菌」撃退のカギは高温|名古屋テレビ 5月30日15:40~放送 メ~テレ『アップ!』

この結果から分かることは、電気式洗濯乾燥機の温度では不十分のために「生乾き臭」を完全に対策できているとはいえないということです。この点、ガス式洗濯乾燥機であれば完全に死滅する温度よりも高い温風を吹きつけますので、バッチリ対策できます。

このように、スピード・乾燥の質・除菌力のいずれでも高い性能を誇るガス式洗濯乾燥機は、洗濯にまつわるお悩みをすぐに改善できるパワーを秘めているのです。

ガス式洗濯乾燥機を利用する際に気をつけたいこと

ガス式洗濯乾燥機は、設置の際に少し工夫が必要です。具体的には、

  • 設置したい場所の近くにガス栓
  • 機器から取り付ける排湿筒(湿気を取り除く筒)のための穴(壁などに)

が必要となりますので、室内に設置したい場合には設置工事をしなければなりません、特にマンションやアパートなどの集合住宅などのケースでは壁に穴を空けられない可能性もありますので、購入前に必ず確認するようにしましょう。

利用用途や利用環境も考慮しよう!

乾燥時静音性

洗濯乾燥機の「洗濯容量」と「乾燥容量」は異なる為、選ぶ際には乾かしたい衣類の量に適した容量の製品を選びましょう。

家庭に必要な洗濯容量の目安を「1.5kg×日数×人数」で確認してみましょう。週末にまとめて洗濯する時や、シーツや毛布などの大きな布団類を洗濯する場合などは、洗濯容量を多めに見積持っておくことをおすすめします。例えば、1人暮らしで2〜3日に1回洗濯をする方なら6~7kgあれば充分でしょう。

3人以上の家庭には10kg以上の洗濯容量がおすすめです。乾燥容量は、一般的な目安として衣類乾燥機の容量に対して7~8割程度の洗濯物量で乾燥させるのが効率よいといわれています。洗濯から乾燥まで一気に仕上げたい場合は、洗濯容量に囚われず乾燥したい洗濯物の量で選ぶと良いでしょう。

忘れがちだけど重要。乾燥時の静音性

洗濯乾燥機は生活リズムによっては使用する時間は様々。動作音の大きさも重要なポイントになります。アパートやマンションに住んでいる場合や赤ちゃんがいる場合などは、静音性に優れたモデルを選ぶのがおすすめです。

動作音の大きさはdB(デシベル)という単位で表示されます。約30〜40dB (深夜の郊外、木の葉のそよぐ音、図書館、しとしと降る雨音)のモデルなら、イメージできるように夜間・早朝でも気にせず使えるレベルになります。

また、洗濯物の量に合わせてモーターの力を調節する機能を搭載したモデルであれば、音に加えて振動も抑えることができます。意外と見落としがちなので忘れないようにしましょう。

おわりに

自然乾燥には、天日干しの気持ちよさがあります。衣類が傷みにくく、太陽光による除菌作用が期待でき、電気代がかからないことが自然乾燥の良さです。とはいえ紫外線による色褪せなどの心配や、雨や湿気の多い日本ならではの悩み事はつきもの。

洗濯乾燥機を上手に選んで、ライフスタイルや家族構成などに合った「洗濯スタイル」を確立できると良いですね!

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